経営のヒント

2026.9.17

患者白書│医療機関受診に関する患者調査結果を公開!

インターネットやSNSでの情報収集が当たり前となった今、患者の医療機関選びのあり方も大きく変わりつつあります。通いやすさだけでなく、医師の人柄や治療方針、説明の丁寧さまでもが選定基準となり、そうした点は受診後の満足度や再診意向にも影響を与えるようになりました。

そこでクリニック未来ラボでは、患者の受診体験におけるニーズを探るため、独自調査を開始。患者は何をもとに情報を得ているのか、医療機関探しで迷っていることは何かなど、さまざまな視点から深掘りしました。

今回の調査データを、クリニック経営をする上でのヒントとして活用いただくとともに、患者にとっても、自分や家族に合った医療機関選びについて新たな気づきを得るきっかけとしてほしい――そんな想いから生まれたのが「患者白書」です。

全国の患者4000人を対象に、「探す」「選ぶ」「受診する」という一連の患者体験を、数字でひもといていきます。

調査概要

「患者のクリニック受診に関する実態調査」
実施時期/2026年3月18日~2026年3月24日
調査方法/インターネットでのパネル調査
パネル調査委託先/ネオマーケティング
調査対象/20~59 歳の男女4000人(インターネットを活用して病院・先生に関する情報を直近1年間に2回以上検索且つ、1回以上通院したことがある人)
※ 表、グラフなどに用いられる「n」は、各設問に対する回答人数です。また、構成比(%)の数値は小数点以下2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100%とならない場合があります。

「患者白書」目次

1.患者の「医療機関探し」実態調査

・Q1.病院(クリニック)・歯科医院を選ぶ際の情報源は?
患者の約8割はホームページ、約7割はポータルサイトで医療情報をチェック
・Q2.医療機関探しの情報源への不満は?
約6割は医療情報に不満アリ。過半数の「不満ポイント」はクチコミの信ぴょう性
・Q3.ポータルサイトへの信頼性は?
患者の約4割は院内の雰囲気重視。ポータルサイトに求めるのはリアリティーと正確性
・Q4.クチコミやSNS情報の取り扱いは?
約9割が追加検索。「他人から聞いた情報」はうのみにしないのがスタンダードに

2.患者の「医療機関選び」実態調査

・Q5.医療機関を比較検討する?
医療機関の比較検討は「当たり前」に。患者の約8割が比較して判断
・Q6.受診前に得た情報の重要性は?
受診前の情報は来院のきっかけに留まらず、約7割が受診後の満足度への影響を実感
・Q7.医療機関を選ぶポイントは?
患者の約7割が医療機関選びにドクターに関する情報を重視
・Q8.ドクターの情報は何が気になる?
ドクターの情報で気になるのは治療内容、診療ポリシーが6割超でトップ

3.患者の「受診」実態調査

・Q9.医師とのコミュニケーション満足度は?
約7割の患者に「聞きたいことを聞けていなかった」経験あり
・Q10.通っている医療機関への不満は?
患者の約6割は医療機関に何らかの「不安」「不満」あり
・Q11.診療中のストレスは?
診療中のストレス要因は「説明が不十分」4割超コミュニケーション面の課題が浮き彫りに 
・Q12.待合室のストレスは?
待合室のストレス要因は1位「時間」2位「スタッフ対応」。約8割の患者が待合室にストレス
・Q13.待ち時間の限界は?
「長い」と感じ始めるのは20〜30分。約8割の患者がこのラインまでに反応
・Q14.ネット予約の利用状況は?
ネット予約経験者は約8割。若い世代ほど活用するが、50代でも約7割が利用
・Q15.再診したい理由は?
患者の再診要因は「ドクターの対応」。説明の丁寧さ7割超、ドクターの対応6割超

調査データピックアップ

今回初公開となる「患者白書2026」では、患者の「クリニック探し」「クリニック選び」「受診」という体験から、患者のニーズを分析します。本記事では、「患者白書2026」の内容の一部をご紹介します。
「患者白書2026」で調査した15項目全文は、ぜひダウンロードしてご覧ください。

クチコミ・SNS情報は患者の約9割が追加検索。「他人から聞いた情報」はうのみにしないのがスタンダードに

医療機関の「探し方」では、どんな情報をどのように使っているのかを探りました。その一部として、クチコミやSNSで得た情報が、どのように使われているのかを探ります。

今回の調査で、医療機関を探す際にSNS、クチコミを見ていると回答した人に、「クチコミやSNSで情報を入手したあと」のことを聞きました。
すると約9割(88.2%)の人から「その後さらに詳しく調べたことがある」との回答が。

このことから、多くの患者はクチコミやSNSの情報をそのまま意思決定に用いるのではなく、追加の情報収集を行う「きっかけ」にしていることがわかります。患者は他者の意見を参考にしつつも、最終的には自ら情報を確認し、複数の情報源を照合しながら判断する行動を取っているといえるのではないでしょうか。

医療は専門性が高く、提示された情報の正確性や自分にとっての適切性を、患者自身が判断することが容易ではありません。そのため、クチコミやSNSといった第三者の意見を参考にする一方で、それだけでは判断材料として十分ではなく、追加の確認行動が必要となっているのです。

「患者白書2026」本編では、患者がどのような情報源で医療機関を探しているのか、詳細なデータを収録しています。

患者の約7割が医療機関選びに「ドクターに関する情報」を重視

では、医療機関はどう選んでいるのでしょうか。
医療機関を選ぶ際に重視するポイントを確認したところ、「診療日・診療時間」(71.0%)が最も高く、次いで「医師に関する情報(診療方針や得意領域など)」(69.2%)、「立地の利便性(自宅や職場からの距離)」(61.3%)が続きました。

また、「他の患者からの評価」、「施設や設備」、「待ち時間や混雑状況」といった項目もそれぞれ4割に上ります。これらの結果から、医療機関選びは大きく分けて「通いやすさ」と「医師への信頼」という2つの軸で行われていると考えられるのではないでしょうか。

現実的に「通えるかどうか(通いやすさ)」は当然、重視される項目でしょう。しかし一方で、患者は「通いやすさ」と同程度に「どのような医師が診療を行うのか」を重視しているといえます。
これは患者が医療機関を「通いやすいだけで選ばない」ともいえ、選択の決め手に「医師の情報」を強く求めていると考えられる結果でしょう。

さらに「患者白書2026」本編では、7割の患者が重視している「医師に関する情報」の中身までを深掘り調査しています。

診療中のストレス要因は「説明が不十分」4割超 コミュニケーション面の課題が浮き彫りに

次に、受診に関する調査結果です。今回の調査では、患者の約6割が「通っている医療機関へ何らかの不満・不安がある」と回答しています。その中で、「診療中」にはどんなストレスを感じるのでしょうか?

患者が診療中にストレスを感じる要因は、1位「説明が不十分」(45.0%)、2位「質問がしづらい」(33.2%)、3位「医師の言葉遣いや話し方」(27.1%)……という結果に。診療中のストレスを感じていない患者は3割以下という回答でした。

「説明が不十分」とはいっても、実際は医療機関側がしっかり説明をしているケースが多いでしょう。しかし、患者のストレス要因は、実際に説明がされているか、されていないかではないでしょう。患者自身が「理解できなかったときに『わからない』と言いにくい」「説明はしてあっても自分がわからないままになってしまった」などから診療中のストレスが起きている可能性があります。

患者の「診察中のストレス」の正体は、コミュニケーションが起因となるケースが多いと考えられるでしょう。今回の調査からも、「説明がされていないことへの不安・不満」ではなく、「わかるまでコミュニケーションが取れない」ことに対する不安感が強いと考えられるのではないでしょうか。

患者が診断や治療の妥当性を判断することは困難です。だからこそ、医師やスタッフとのやり取り一つ一つが患者の納得感に直結するのではないでしょうか。

「患者白書2026」本編では、診療中の不安・不満だけでなく、待合室での気になるポイントも調査。また、どんなクリニックに「また行きたい」と感じるのかなど、幅広く調べました。

患者調査の全文は「患者白書2026」をダウンロード

そのほか気になる調査データを15項目公開しています。ぜひダウンロードしてご覧ください。

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