若者言葉「ワンチャン」の意味は?例文つきの解説でわからないモヤモヤを解決!【第1回】

若者言葉「ワンチャン」の意味

「今の言葉、どういう意味だろう?」「聞き返したら、気分を悪くするかな?」。10代・20代との日常会話やSNSでのやりとりの中で、馴染みのない「若者言葉」に戸惑った経験はないでしょうか。

医師がわざわざ使う必要はありませんが、若者言葉の意味を正しく知ることは、年齢の離れた患者やスタッフの物の見方、考え方への理解をぐっと深めるはずです。本コーナーでは、巷でよく使われている若者言葉について、例文を用いて解説。

今回取り上げるワードは、「ワンチャン」です。

【ワンチャン】の意味とは?

まずは「ワンチャン」の意味から解説していきましょう。

「ワンチャン」とは「ワンチャンス」の略語で、英語の「one chance」に由来します。その語源は麻雀用語で、「一回のチャンスで逆転できる」という状況で用いられたといわれています。

■ ワン‐チャンス【one chance】

一度限りのチャンス(好機)。多く、勝利や成功を得るための事象についていう。「—をものにする」

出典:デジタル大辞泉(小学館)

もともと「ワンチャン」は、上記のような「1回きりのチャンス」「最後のチャンス」といったシーンで使われていました。しかし次第に、「可能性は低いが、もしかしたら実現するかもしれない」「確実ではないが、可能性はゼロではない」のように、「まだ可能性がある」といったシーンで使われるようになります。

さらに現在は、主に以下のような意味合いに変化しています。

・もしかしたら
・ひょっとしたら
・多分
・おそらく
・できれば
・うまくいけば
・運が良ければ

例えば「ワンチャンあるかもしれない」の言い方のように、可能性の高さや低さに関係なく、文末に「かもしれない」などと一緒に組み合わせる形で「もしかしたら可能性がある」のような意味で副詞的に使われることが、現在は多いです。

【ワンチャン】の使い方・例文

「ワンチャン」は言い方や使われるシーンによって、ニュアンスが微妙に異なります。例文を詳しく見てみましょう。

例文1

医師:〇〇(事務用品)の発注は済んだかな?
スタッフ:今日は患者さんが少ないので、午後にワンチャンできるかもです。

確実ではないけれど、期待を込めて、もしかしたら、ひょっとしたら午後に事務用品を発注できる可能性がある、という意味です。

例文2

医師:熱が下がってきて、良かったですね。
患者:週末のキャンプ、ワンチャン行く!

こちらは状況が好転してきたことを受け、うまくいけば、できれば、週末のキャンプに行ける可能性がある、行きたい、という意味です。

例文3

医師:みんな、今度のランチ会は何が食べたいかな?
スタッフ:イタリアンか、ワンチャンお寿司もありです!

このようにその選択肢に可能性があるということを示すだけで、あまり深い意味はなく、会話のノリで「ワンチャン」が使用されることもあります。

例文4

スタッフ:まずい! 幼稚園のお迎えにワンチャン遅刻するかも!
医師:それは急がなきゃ。

基本的に、「ワンチャン」はポジティブな意味で使用されることが多いですが、昨今はこのように、ネガティブな可能性があるシーンで使われることもあります。

【ワンチャン】の類語・関連語

このように近年は「ワンチャン」は「もしかしたら可能性あり」の意味で使われることが多いですが、その派生語として、「ノーチャン」「ツーチャン」「フルチャン」などがあります。それぞれの意味を解説します。

1.ノーチャン

「ノーチャン」とは「ノーチャンス」の略語で、英語の「no chance」に由来。「まったく可能性がない」「可能性ゼロ」という意味で、「ワンチャンス」の反対語にあたります。

2.ツーチャン

「ツーチャン」とは「ツーチャンス」の略語で、英語の「two chances」に由来。「2回チャンスがある」という意味で、「ワンチャン」よりも倍の可能性があるときに用いられます。

3.フルチャン

「フルチャン」とは「フルチャンス」の略語で、英語の「full chance」に由来。「100%可能性がある」「確実だ」という意味を持ち、この中で最も可能性が高い場面で使われます。また似た言葉に「カクチャン(確定チャンス)」もあります。

おわりに

ここまで「ワンチャン」について解説しました。

言葉は生き物といわれるように、世代や時代によって意味が変化し続けています。若者言葉を正しく理解して、日々のコミュニケーションに生かしてみてください。(クリニック未来ラボ編集部)