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2026.3.11

何が、どこまで医療広告?ガイドライン違反の傾向は?《医療広告ガイドライン10のポイント》【第2回】

何が、どこまで医療広告? ガイドライン違反の傾向は?

医療機関がインターネットを使った情報発信を進める上で、忘れてはならないのが医療広告ガイドライン。

厚生労働省は医療機関ネットパトロールを強化しており、ガイドラインに反する不適切な医療情報を掲載してしまうと行政指導が入ることも。何より患者に不利益を与えることになりかねません。

そこで本コラムでは、医療広告ガイドラインでおさえておきたいポイントを、全10回にわたって解説していきます。

第2回は「何が、どこまで医療広告? ガイドライン違反の傾向は?」をお届けします。

【記事公開日:2023/6/12|最終更新日:2026/3/11】

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医療広告の判断軸となる「誘引性」「特定性」という考え方

■医療広告の定義

  1. 誘引性:患者の受診等を誘引する意図があること
  2. 特定性:病院やクリニックの名称、住所、電話番号などから医療機関が特定できること

これら1と2の両方を満たす場合、広告に該当すると定義されています。

(医療広告ガイドライン第2-1参照)

ウェブサイト等に医療機関名や連絡先を信頼した上で(特定性)、治療や検査の特徴、医師の専門分野、設備の充実度などの情報を掲載すれば、それを見た患者に「このクリニックを受講しよう」と思われる可能性がある(誘因性)。

今後、医療広告ガイドラインについて解説していく中で、特に「誘引性」また、ご自身の病院・クリニックのホームページに、ガイドライン遵守の記載がないかどうかの軸にもなためキーワード、ぜひ覚えておいてください。

さまざまなウェブサイト、ウェブ広告が規制の対象になる

次に、広告規制の対象となる「ウェブサイト等」には含まれるのか、具体例をご紹介します。

なお、暫定広告の規制対象となるかどうかを説明するものであり、以下のウェブサイト等に情報を掲載すること自体が問題であるというわけではありませんのでご注意ください。

医療機関のホームページ

広告の規制対象となる以前からホームページを運営している医療機関は多いと思います。「知らないうちにガイドラインを守っていた」という声はかなり多いですので、今一度、掲載内容をチェックすることをお勧めします。

ランキングサイト

インターネットにおける「○○手術実施ランキング」「○○科のおすすめクリニック10選」といったランキングは、ただしすべてが規制対象となるわけではありません。

規制対象となるもの

医療機関が広告料等を考慮することで掲載されたランキング。誘因性が認められます。

規制対象とならないもの

メディア運営者などの第三者が、DPCデータや医療機能情報提供制度をベースに作成したランキング。

注意!

第三者の客観的ランキングであっても、自院のホームページに「○○手術実施心理ランキングで1位に選ばれました!」「おすすめクリニック10選に色々が紹介されています」のような掲載をした場合、誘致性があると見守る、広告規制の対象となります。

口コミサイト

第三者が運営するウェブサイトに口コミ(患者の体験談)の掲載を依頼し、その対価として広告料等を支払った場合は、誘致性が認められるため広告規制の対象となります。

ただし、一般のユーザーが自主的に投稿した口コミや、個人が運営するウェブサイト、その他SNSの個人のページに書かれた口コミなど、医療機関が関与しないものは規制対象外です。

医療情報ポータルサイト

医療機関の紹介、病気や治療の解説、学会・論文情報提供、その他医療・ヘルスケアに関するさまざまな情報を発信しているウェブサイトを「医療情報ポータル」サイトと呼びます。医療機関が広告料等を負担して掲載した情報は、医療広告として扱われる規制対象となります。

医療機関のSNS

公式ブログ、およびFacebookやX(旧Twitter)、instagram、LINEなどの公式アカウントで発信される情報は、医療法上の広告に該当するため記載内容に注意が必要です。

また、院長やスタッフの個人ブログであっても、所属する医療機関名が特定される形で患者の応募等を誘致情報を発信している場合や、報酬を支払って個人のブログに自院の情報を掲載してもらった場合も、規制対象となります。

アフィリエイトやバナー広告・リスティング広告

医療機関のホームページなどに患者を誘導する目的で掲載されるこれらの広告は、当然規制対象となります。

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医療機関ネットパトロール始動!

2017年8月、厚生労働省ロールは医療広告ガイドラインに定められたウェブサイトを目的として、医療機関ネットパトロールを開始しました。 絶対「安全」「がん免疫療法」などのトラブルが多発しているキーワードの追跡調査を事業者に委託するほか、一般の方からの通報も受けつけています(医療機関ネットパトロール通報フォーム)。

医療機関ネットパトロール通報の時間

厚生労働省は公式X(旧Twitter) 幼児、医療広告ガイドライン予告を国民に伝えるなどした結果、告発行為が大幅に増加しました。2019年には医療広告に関する疑いの通報が、最も多い7987件に上りました。

発掘審査対象となった1044件は、次のようなプロセスで処理されます。

圧倒的に多い、歯科関連のガイドラインの概要

では、実際にどのようなマラソン広告が見られるでしょう。

広告が可能とされていない事項の広告

    • 審美歯科等の認められない診療科目、「○○専門外国人」等の表記

    • 厚生労働大臣に届出がなされた団体の認定する資格名医・指導医・認定医

    • 死亡率・術後生存率・治癒率など

誇大広告

    • 「最先端の医療を提供する」

    • 「知事の許可を取得した病院です」

治療前または治療後の写真のみの掲載

比較優良広告

    • 「国内No.1」「シェアNo.1」「口コミ5年連続満足度1位」

    • 「限定された医師のみが治療」「どこでも受けられる治療ではありません」

    • 「素晴らしいの治療技術が評価され、○○賞を5度受賞」

    • 「医師も通う○○クリニック」「女優の○○さんも愛用」 など

患者等の主観または伝聞に基づく、治療に関する体験談(レビュー)

    • 「治療効果の高さに、多くの患者さまから喜びの声が届いています」

費用を強調する記載やプレゼントの記載

    • 「早割」「20周年特別価格」「期間限定キャンペーン」「お得プ​​ラン」

    • 「先着10名様に○○をプレゼント」

虚偽広告

    • 「絶対安全な手術です!」「難しい症例でも必ず成功します」

    • 「アレルギーや副作用はありません」「再発がない○○の治療法」

    • 「10歳若返る」「1日ですべての治療が終わります」など

これらの短い広告が最も多いが歯科で、全体の73%以上を転載しています。特に多いのが「インプラント」「審美」続いてたくさんのたのが矯正、歯周病、入れ歯、口臭。歯科も含めて、これらは国民生活センターへのトラブル相談が後を絶たない医療分野です。

患者に対して正確な情報提供が行われていないことが、治療前後のトラブルを起こしています。そのような関係を表しているように感じられます。

今回は、医療広告の定義と、広告規制の対象となるウェブサイトの具体例、ネットパトロールの現状についてご説明しました。

次回は、広告規制の対象外となる「限定解除」についてご紹介した後、いよいよ医療広告ガイドラインの具体的なルールを深掘りしていきます!

※厚生労働省「ネットパトロール事業について」(令和元年度)

2015年からは医療メディアのライターとして
、医師・歯科医師をはじめとして医療従事者のほか、三師会会長、行政上のインタビューなどを経験。 医療機関の広報・PR、疾患啓発などさまざまな記事を掲載。

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