クリニックの集患・増患施策10選 |成功事例と実践ステップをオンライン・オフライン別で紹介

集患・増患に取り組むクリニックの医療スタッフがタブレットを確認する様子

クリニックを開業しても、思うように患者が来院せず悩む院長は少なくありません。
集患は立地や診療の質だけで決まるものではなく、情報発信や患者との接点づくりの積み重ねによって大きく変わります。

本記事では、クリニックが集患できない主な原因から、オンライン・オフライン別の集患・増患方法10選、実践ステップ、成功事例までを整理して解説します。新規患者を集める「集患」と、再診を含めて患者数を増やす「増患」の両方を扱います。

この記事を読めば、自院に合った集患・増患の進め方を具体的に整理できるので、ぜひ参考にしてみてください。

本記事ではクリニックの集患・増患に絞ってお伝えしますが、クリニック未来ラボでは採用DX開業など、開業医のクリニック経営に必要な知識を体系的にお届けしています。
集患に取り組みながら、経営全体の視点も広げていきたい方は、ぜひ他の記事もあわせてご覧ください。

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【記事公開日:2025/1/31|最終更新日:2026/9/1】

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クリニックの集患とは

クリニックの集患と増患の違いや施策の考え方を解説するイメージ

集患と似た言葉に増患という言葉があります。まずは、以下の3つの観点でクリニックにおける集患の意味と、増患との違いを整理しましょう。

(1)そもそも集患とは
(2)クリニックの集患に効果的な施策とは
(3)集患と増患の違い

それぞれ解説します。

(1)そもそも集患とは

集患とは、クリニックや病院などの医療機関が患者を集めることを目的とした取り組みを指します。地域医療を支え続けるためには、医療機関が安定した経営を保つことが必要であり、そのために欠かせないのが集患対策です。

新規患者の獲得と併せて既存患者の維持ができるよう、自院の強みや特徴、患者層を踏まえた施策を講じることが大切です。

(2)クリニックの集患に効果的な施策とは

集患施策は、大きく「オンライン」と「オフライン」の2つに分けられます。オンラインは、地理的な制約なく多くの人へアプローチしやすいホームページやポータルサイト、SNSなどを活用する手法です。

オフラインは、近隣の地域住民にアプローチしやすい看板やチラシなどの手法です。患者がクリニック探しに使う情報源が多様化している今、どちらかの手法に偏ることなく、両者をうまく組み合わせて効果的なマーケティング戦略を立てることがポイントです。

ただし、医療機関の広告や情報発信には「医療広告ガイドライン」があるため、オンライン・オフラインのどちらの施策でも表現には配慮が必要です。詳しくは後半で解説しています。

(3)集患と増患の違い

「集患」が患者を集める取り組みを指すのに対し、「増患」は患者数を増やす取り組みを意味します。実務上は、集患を「新規患者を集める」、増患を「再診を含めて既存患者も増やす」というニュアンスで使い分けられることが多い傾向にあります。

新規患者の獲得にはある程度の広告コストがかかる一方、再診の継続は比較的低コストで経営の安定につながるためリピート率を高めることが欠かせません。新患(集患)と再診(増患)の両方を意識することが、安定したクリニック経営の土台になります。

集患・増患の考え方を整理できたら、次は具体的な打ち手や経営全体の視点も併せて押さえておきたいところです。自院の課題に合った記事から、ぜひ次の一歩のヒントを見つけてみてください。

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クリニックが集患・増患できない3つの主な原因

認知度不足や競合増加など集患・増患の課題を示すイメージ

集患や増患の方法を見ていく前に、なぜうまくいかないのか、主な原因を3つ整理します。

(1)認知度の低さ(情報発信不足)
(2)競合クリニックの増加
(3)ターゲットと打ち手のミスマッチ

それぞれ解説します。

(1)認知度の低さ(情報発信不足)

集患がうまくいかない最も多い原因が、認知度の低さです。
ホームページが整備されていない、Googleビジネスプロフィールに未登録、SNSでの発信がないといった状態では、近隣地域に住む患者に認知されにくい状態となります。診療の質が高くても、見つけてもらえなければ来院にはつながりません。

また、情報発信の不足は新規の集患だけの問題ではありません。既存患者へのお知らせや再診の案内が届かないと、通院が途切れやすくなり、再診による増患の機会を逃すことにもつながります。

特に開業初期は地域での認知が十分に広がっていないため、まずは患者がクリニックを探す入り口となるホームページやGoogleビジネスプロフィールを整えることが第一歩になります。

あわせて、診療時間や診療科目といった基本情報を正確に発信し、初診の患者にも通院中の患者にも必要な情報が届く状態をつくることが大切です。

(2)競合クリニックの増加

人口が減少する一方で、診療圏内のクリニック数は増加傾向にあります。限られた患者を複数の医院で分け合う状況では、明確な差別化要素がないと選ばれにくいのが現状です。

同じ診療科のクリニックが近隣に複数あると、患者は立地や口コミ、診療時間などを比較して受診先を決めるため、自院ならではの強みが伝わらなければ埋もれてしまいます。

競合の増加が影響するのは、新規患者の集患だけではありません。近くに条件の良い医院ができると、通院中の患者もそちらへ移りやすくなり、再診率の低下という課題にもつながります。

まずは近隣に同じ診療科のクリニックが増えていないかを定期的に確認し、専門性や設備、診療時間など、他院との違いを言語化して発信することが重要です。併せて、接遇や通いやすさなど再診につながる要素も見直しておくのがお勧めです。

(3)ターゲットと打ち手のミスマッチ

診療圏の特性と施策が噛み合っていないケースも少なくありません。

例えば、高齢者が多い地域でSNS広告だけに注力しても、ミスマッチが起こるため、集患・増患につながりにくくなります。逆に、子育て世代の多いエリアであれば、スマートフォンで見やすいホームページやSNSでの発信が効果を発揮しやすくなります。

集患がうまくいかないと感じたときは、施策そのものの良し悪しよりも、診療圏の人口構成やターゲットと施策が合っているかを見直すことが先決です。診療圏の人口構成を踏まえ、ターゲットに合った施策を選ぶことが欠かせません。

また、既存患者の年代やライフスタイルに合わせた情報発信を行うことも、再診につなげる上で重要です。

クリニック経営における集患・増患の重要性

安定したクリニック経営につながる集患・増患の重要性を示すイメージ

集患は、堅実なクリニック経営を維持するために欠かせません。
新規患者を獲得し、再診率を高めることで収益が安定し、新しい医療設備の導入や人員の補強など、クリニックの成長に向けた投資もしやすくなります。その結果、医療サービスの質の向上にもつながるでしょう。

一方で、増患は来院した患者に継続して通ってもらうことで経営の土台を安定させます。
新規患者の獲得には広告費や運用の手間がかかりますが、再診はすでに自院を知っている患者との関係を続ける取り組みのため、患者1人あたりにかかる費用を抑えながら来院数を積み上げられます。
慢性疾患の管理や定期的な検診のように継続した通院が前提となる診療科では、増患の取り組みが特に重要です。

ただし、患者数を増やすことだけを目的にすると、待ち時間が長くなったり、診察に十分な時間を確保できなくなったりして、かえって満足度を下げてしまう場合があるため注意が必要です。

患者の満足度を高めてこそ、地域での信頼が築かれ、長期的な運営につながります。
集患や増患は広告だけで実現できるものではありません。患者満足度や診療体制なども含め、経営全体の視点で取り組むことが大切です。

なお、クリニック経営では、集患や増患以外にも採用DX開業準備など、ほかの経営テーマとも密接に関わります。経営全体を見渡して取り組みたい人は、関連するテーマの記事も併せてご覧ください。

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クリニックの集患・増患方法10選

クリニックの集患・増患に効果的なオンライン・オフライン施策を示すイメージ

ここからは、クリニックの集患・増患に効果的な方法を、オンライン・オフラインあわせて10個紹介します。以下のとおりです。

①ホームページを整える【優先度:★★★/即効性:中/効果:集患・増患】
②SEO対策に取り組む【優先度:★★★/即効性:低/効果:集患】
➂MEO対策でGoogleマップ上位を狙う【優先度:★★★/即効性:中/効果:集患】
④SNS(Instagram・Xなど)で発信する【優先度:★★/即効性:中/効果:集患・増患】
➄Web広告を出す(リスティング・ディスプレイ)【優先度:★★/即効性:高/効果:集患】
⑥医療ポータルサイトに掲載する【優先度:★★/即効性:中/効果:集患・増患】
➆LINE公式アカウントで再診を促す【優先度:★★/即効性:中/効果:増患】
⑧看板・街頭広告を出す【優先度:★/即効性:中/効果:集患】
⑨チラシを配布する【優先度:★/即効性:高/効果:集患】
⑩内覧会・地域イベントを開く【優先度:★/即効性:低/効果:集患・増患】

それぞれ解説します。

①ホームページを整える【優先度:★★★/即効性:中/効果:集患・増患】

ホームページは、患者がクリニックを探す際の入り口として最も重要です。
診療内容・医師紹介・院内写真・予約導線を整え、スマートフォン表示を最優先で最適化しましょう。なお、開業医の自院ホームページ活用率は60.8%で、一般企業の93.2%と比べて低い水準にあり、改善の余地が大きい領域です。

また、初診の患者は受診前に診療時間や場所、予約方法を確認する傾向があるため、トップページから迷わずたどり着ける導線にしておくと、来院のハードルを下げられます。
あわせて、再診予約やお知らせを受け取れる導線を用意しておくと、既存患者の再来院にもつながります。

※出典:クリニック未来ラボ「開業医白書2025」

②SEO対策に取り組む【優先度:★★★/即効性:低/効果:集患】

「新宿 内科」「世田谷 小児科」のように、地域名×診療科目のキーワードで検索上位に表示されることをめざします。ページタイトルや診療科目ページ、症状別ページを整備し、コラム発信を続けることで、中長期的に検索流入を増やせるでしょう。

成果が出るまでには一定の期間がかかるため、即効性のあるWeb広告などと組み合わせながら、中長期で取り組むのがお勧めです。

具体的には、診療科目ごとのページや、患者が検索しやすい症状名のページを用意し、地域名と併せて発信すると効果的です。

順位や流入の変化は、無料ツールの「Googleサーチコンソール」で確認できます。自院のページがどのような検索語で表示・クリックされているかを把握できるため、改善の方向性を検討する際の参考になります。

また、症状や治療の流れを解説するページは、受診後の患者が診察時の説明を読み返す場にもなります。診療の場で聞ききれなかった疑問を補えると、次の受診にもつながりやすくなります。

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③MEO対策でGoogleマップ上位を狙う【優先度:★★★/即効性:中/効果:集患】

Googleマップでの上位表示をめざすMEO対策を実施するイメージ

Googleマップでの上位表示を狙う施策です。
基本情報・カテゴリ・写真・口コミを整えることで、来院意欲の高い顕在層にアプローチでき、SEOよりも短期間で効果が出やすい傾向にあります。
口コミへの返信や写真の追加など、日々の小さな更新の積み重ねが評価につながるため、担当者を決めて継続的に運用するのがお勧めです。

登録時は、NAP情報(名称・住所・電話番号)をホームページと一致させ、診療科目に合ったカテゴリを正しく設定するのが基本です。さらに、投稿機能で季節のお知らせを発信したり、口コミに丁寧に返信したりする運用を続けると、評価が高まりやすくなります。

Googleビジネスプロフィールは、一度受診した患者が来院前に診療時間を確かめるときにも見られます。臨時休診や診療時間の変更をすぐ反映しておくと、来院しようとした患者を迷わせずに済みます。

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④SNS(Instagram・Xなど)で発信する【優先度:★★/即効性:中/効果:集患・増患】

院内の様子やスタッフ紹介、健康情報などを視覚的に伝えられます。
Instagramは若年層への画像・動画訴求、Xはリアルタイムの情報拡散など、媒体ごとに特性が異なるため、自院の患者層に合うものを選んで発信しましょう。

ただし、発信内容は医療広告ガイドラインの遵守が前提です。投稿の頻度や内容に一貫性を持たせると、フォロワーとの信頼関係を築きやすくなります。継続的な発信が必要となるため、無理のない範囲で続けられる運用体制を整えることが大切です。

予防接種や健診の時期、休診日のお知らせなどを織り交ぜて発信すると、すでに来院した患者との接点が続き、次の受診を思い出してもらいやすくなります。

Web広告を出す(リスティング・ディスプレイ)【優先度:★★/即効性:高/効果:集患】

開業初期や新サービスの告知時に効果的な手法です。検索キーワードに応じて表示されるリスティング広告は、クリック課金型で予算を管理しやすい点がメリット。併せて、Webサイトやアプリの広告枠にバナーで表示するディスプレイ広告を使うと、まだ来院を検討していない潜在層にも認知を広げられます。

開業医のインターネット広告利用率は18.2%で、特に40代以下では29.0%と若い世代ほど高い傾向にあります。まだ導入していないクリニックも多い一方で、地域や診療内容に合わせて効率的に情報を届けられるため、認知拡大につなげやすい施策といえます。

効果を高めるには、地域名や診療科目など患者が実際に検索するキーワードを選び、配信後はクリック数や予約数を見ながら調整を重ねることがポイントです。

インフルエンザの予防接種や健康診断のように時期が決まっている診療は、その時期に配信すると、以前受診した患者にも案内が届き、再来院のきっかけをつくれます。

※出典:クリニック未来ラボ「開業医白書2025」

医療ポータルサイトに掲載する【優先度:★★/即効性:中/効果:集患・増患】

医療ポータルサイトに掲載することで、患者との接点が広がり、患者流入数の増加が期待できます。サイトによって診療科目や地域との相性、掲載枠の内容、掲載料型・成果課金型といった料金体系が異なるため、自院に合うものを選ぶと良いでしょう。

複数のポータルサイトに掲載する場合は、各サイトで診療時間や住所などの情報が食い違わないよう、表記をそろえておくことが大切です。
掲載後は、どのサイト経由で予約や問い合わせがあったかを把握し、費用対効果を見ながら掲載先を絞り込むと、さらに効果を高められます。

ポータルサイトは新規の患者との接点づくりが中心ですが、掲載ページから自院のホームページや予約ページへ誘導しておくと、2回目以降は自院の導線で予約してもらえるようになり、継続した通院につながります。

医療ポータルサイト「ドクターズ・ファイル」は、第三者の客観的な視点で医療機関を取材し、記事として紹介するサービスです。院内の雰囲気などを客観的に伝えられるため、患者が受診前に安心感を得やすい点が特徴です。

また、診療科目や駅、症状など多様な検索条件に対応しており、情報を探している患者との接点を広げやすい設計になっています。医療広告ガイドラインを遵守した形で情報発信が行われるため、適切に医療機関の特徴を伝える手段の一つとして検討できるでしょう。

LINE公式アカウントで再診を促す【優先度:★★/即効性:中/効果:増患】

LINE公式アカウントを活用したクリニックの集患・増患施策を示すイメージ

LINEは国内で多くの人が日常的に使う連絡手段で、患者の多くもLINEを利用しています。さらに、「開業医白書2025」によると、LINEを活用し、LINE公式アカウントを導入する開業医も増えています。

LINE公式アカウントを開設すれば、次回予約のリマインドやお知らせ配信を通じて、再診率を高める増患に活用できます。登録を促すには、受付や会計時に案内ポスターやQRコードを用意するなど、患者が登録しやすい導線を構築するのが効果的です。

予防接種や健康診断の案内、休診のお知らせ、季節の健康情報などを配信すると患者との接点を保てますが、配信が多すぎるとブロックにつながるため、頻度は月数回程度を目安に、役立つ内容に絞ることが大切です。

※出典:クリニック未来ラボ「開業医白書2025」

看板・街頭広告を出す【優先度:★/即効性:中/効果:集患】

看板には、建物に設置する袖看板や、駅・電柱を使った広告、郊外の野立て看板など複数の種類があります。駅前や通勤動線、住宅エリアなど、ターゲットとなる患者の通行量に応じて設置場所を選びましょう。

屋外広告は開業医の53.7%が利用しており、地域での認知度を高める手段として広く使われています。ただし、人が看板を目にする時間は短いため、診療科目やロゴ、診療時間など伝えたい情報を絞り、視認性の高いデザインで大きく見せることが大切です。

なお、一度設置すると変更しにくいため、設置前に視認できる距離や夜間の見え方まで確認しておくと、失敗を防げます。院前や最寄り駅の看板は、診療時間や休診日などの基本情報を伝える役割も担います。

※出典:クリニック未来ラボ「開業医白書2025」

⑨チラシを配布する【優先度:★/即効性:高/効果:集患】

チラシは、ポスティングのほか新聞折込やイベントでの配布など、ターゲットに合わせて配布方法を選べます。配布範囲は、半径1〜1.5km(自由診療や専門外来など、遠方からの来院も見込める診療では3〜5km)の診療圏内が目安です。

基本情報に加え、「個室診察室」「キッズスペース完備」「土日も診療」など、自院の魅力がひと目で伝わるよう工夫すると、関心を集めやすくなります。

配布のタイミングを健診の時期などに合わせ、チラシ持参で特典を用意するなど反応を測れる仕組みを取り入れると、次の改善にもつなげられます。健診や予防接種の案内を時期に合わせて届けると、以前受診した患者の再来院のきっかけにもなります。

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内覧会・地域イベントを開く【優先度:★/即効性:低/効果:集患・増患】

内覧会や健康相談会、検診キャンペーンなどは、患者と直接コミュニケーションを取れるため、信頼を形成しやすい施策です。診察室や検査機器の見学、簡単な健康チェックの体験コーナーなどを用意すると、来場者の関心を引きやすくなります。

開催前にはチラシやSNS、Googleビジネスプロフィールで告知し、当日は診療内容や予約方法を案内できるパンフレットやスタッフの動線を準備しておくと、来院につなげやすくなります。開業後も健康相談会などを定期的に開くことで、地域とのつながりを保ち、クリニックのファンづくりにもつながります。

※出典:クリニック未来ラボ「開業医白書2025」


施策の全体像が見えてきたら、自院の診療圏や患者層に合うものを選ぶことが大切です。ほかの経営課題と併せて整理したい方は、関連記事から次の一歩を探してみてください。

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クリニックの集患・増患を成功させる4つのステップ

クリニックの集患・増患を成功させる実践ステップを示すイメージ

施策を効果的に進めるには、手順を踏んで取り組むことが大切です。以下の4つのステップで進めてみてください。

  • STEP1 診療圏とターゲット設定
  • STEP2 自院の強みと差別化ポイントの言語化
  • STEP3 集患・増患目標と優先施策の絞り込み
  • STEP4 効果検証と改善サイクル

順番に見ていきましょう。

STEP1 診療圏とターゲット設定

まず、半径1〜1.5km(専門性が高い場合は3〜5km)の人口や年代構成を把握しましょう。そのうえで、狙うターゲット(年代・症状・通院動機)を絞り込みます。診療圏調査を行うと、人口構成や競合状況、受療率などのデータを収集でき、その後の施策選定がぶれにくくなります。

診療圏調査は専門会社に依頼するほか、専用のWebサイトやアプリを用いて自院で行う方法もあります。データをもとに来てほしい患者像を具体的に描いておくと、その後の施策の精度が高まります。

STEP2 自院の強みと差別化ポイントの言語化

次に、患者が他院ではなく自院を選ぶ決め手になる特徴を「選ばれる理由」として言語化します。専門医資格や高度な検査機器、女性医師の在籍、土日診療など、他院にはない具体的な強みや専門性がこれにあたります。

看板やホームページの見出し、ポータルサイトの紹介文は、載せられる文字数が限られるため、1〜2行に収まる長さに絞り込んでおくと、そのまま各媒体に転用できます。どの媒体も訴求軸がぶれず、患者に一貫したメッセージを届けられます。

強みが見つからない場合は、患者から「この点が良かった」と言われた声や、スタッフが感じている自院の特徴を書き出してみると、差別化ポイントが見えてきます。打ち出す軸は欲張らず、1〜2点に絞ると患者に伝わりやすくなります。

STEP3 集患・増患目標と優先施策の絞り込み 

月間新患数・再診率・来院ルート別比率などの目標を設定します。その上で、10の方法の中から自院に合う上位3施策に絞って実行しましょう。

リソースを分散させず、優先順位をつけることが成果につなげる鍵です。
目標は「来月までに新患を○件」のように具体的な数値で設定すると、達成度を振り返りやすくなります。効果が見込める施策から着実に進めることが、限られた人員や時間を有効に使うコツです。

STEP4 効果検証と改善サイクル

Googleビジネスプロフィールのインサイトやアクセス解析、予約数、来院アンケートなどで効果を計測します。月次で振り返り、効果の薄い施策は見直しましょう。新患がどのルートで来院したかを把握しておくと、改善の精度が高まります。

数値の変化だけでなく、「どの施策をきっかけに来院したか」を受付で一言尋ねるだけでも、有効な施策が見えてきます。うまくいった施策はさらに伸ばし、効果の薄い施策は入れ替えることで、集患の精度が少しずつ高まります。

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クリニックの集患・増患の成功事例3選

クリニックの集患・増患を成功に導く施策事例を紹介するイメージ

ここでは、集患・増患につながった取り組みの事例を3つ紹介します。以下のとおりです。

  • (事例1)ホームページ×MEO連動の成功事例
  • (事例2)口コミ運用×再診促進の成功事例
  • (事例3)内覧会・地域イベント活用の成功事例

それぞれ紹介します。

(事例1)ホームページ×MEO連動の成功事例

1つ目は、診療内容ページを充実させたホームページの整備と、Googleビジネスプロフィールの最新化を並行して進めたことで、短期間に検索流入が増えた事例です。
入り口となるホームページと、地図検索のMEOを連動させることが、来院につながりやすいと考えられます。

ホームページで診療内容や強みを丁寧に伝え、Googleビジネスプロフィールで最新情報や写真を整えておくと、地図検索からホームページ、そして来院へという流れが生まれやすくなります。どちらか一方ではなく、両方を連動させて運用することがポイントといえます。

(事例2)口コミ運用×再診促進の成功事例

2つ目は、Googleビジネスプロフィールでの患者への口コミ依頼を丁寧に運用し、併せてLINE公式アカウントで再診のリマインドを行ったことで、再診率の改善傾向がみられた事例です。新患の獲得だけでなく、既存患者との接点を保つことが増患には欠かせません。

口コミは、診療後に「差し支えなければご感想を投稿いただけると励みになります」と伝えると、自然に投稿されやすくなります。

あわせて、LINE公式アカウントで次回の受診時期を知らせることで、通院の中断を防ぎやすくなります。新患の獲得と既存患者のフォローを両輪で進めることが、安定した来院につながると考えられます。

(事例3)内覧会・地域イベント活用の成功事例

3つ目は、開業前の内覧会と健康相談イベントを実施したことで、開業初期から地域住民との接点を形成できた事例です。直接顔を合わせる機会は信頼形成につながりやすく、地域連携の足がかりにもなると考えられます。

内覧会や健康相談イベントでは、地域住民が院内の雰囲気やスタッフの人柄に直接触れられるため、受診への安心感につながります。
また、当日に診療内容や予約方法を案内できる資料を用意しておくと、その後の来院にもつなげやすくなります。

自院の診療科や地域性に合わせて取り入れることが大切です。自院の課題に近いテーマから、ぜひ関連記事も参考にしてみてください。

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開業後のクリニックの集患・増患を成功させるコツ7選

開業後のクリニック経営で集患・増患を実現するためのポイントを示すイメージ

ここまで施策を紹介してきましたが、開業するにあたり、集患を成功させるにはいくつかのコツがあります。具体的には、以下の7つです。

(1)地域の医療ニーズを把握する
(2)開業場所は好立地を選ぶ
(3)予約システムを導入して待ち時間を短縮する
(4)他院との差別化を図る
(5)効果的な広告を運用する
(6)クリニックの医療接遇を改善する
(7)高評価の口コミを獲得する

1つずつ見ていきましょう。

(1)地域の医療ニーズを把握する

集患を成功させるには、地域の医療ニーズを正確に把握し、それに基づいた運営方針を立てることが重要です。そのために行いたいのが「診療圏調査」です。

周辺地域の人口構成や競合クリニックの割合、受療率などのデータを収集し、地域に合った診療科目やサービス、マーケティング戦略を決めることで、新規患者の獲得につながります。

高齢者が多いのか、子育て世代が多いのかによって、求められる診療科や診療時間は変わります。診療圏のニーズと自院の診療方針を重ね合わせて方針を決めることで、開業後のミスマッチを防ぎやすくなります。

(2)開業場所は好立地を選ぶ

開業場所は集患に影響する重要な要素です。アクセスの良さに加え、エリア別の人口構成を考慮して立地を選びます。
例えば小児科や産婦人科は通いやすさを重視するファミリー層が多い住宅街、美容医療は仕事帰りに立ち寄りやすい駅前が適しています。診療科によって患者が来院する動機や行動範囲が異なるため、適した立地も変わります。

開業前の診療圏調査で、周辺住民の年代や性別を把握しておきましょう。
ただし、好立地は賃料が高くなりやすいため、見込み患者数と費用のバランスを踏まえて判断することが大切です。最寄り駅からの距離や、車で通う患者向けの駐車場の有無なども、来院しやすさに影響します。

(3)予約システムを導入して待ち時間を短縮する

予約システムの導入による待ち時間短縮と患者満足度向上を示すイメージ

予約システムの導入は、待ち時間の短縮と患者満足度の向上につながります。特にWeb予約は24時間予約でき、受診のハードルを下げるとともに、リマインド機能で予約忘れを防ぎ、受付業務の効率化にも役立ちます。

その結果、再診率の向上にもつながります。予約システムには、Web予約・電話予約・時間帯予約などさまざまな形式があります。自院の診療スタイルや患者層に合ったものを選ぶことで、待ち時間の短縮と受付業務の効率化の両立が期待できます。

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(4)他院との差別化を図る

患者に自院を選んでもらうには、他院との差別化が欠かせません。「舌下免疫療法に力を入れる耳鼻咽喉科」「男性更年期障害の専門外来を設ける泌尿器科」のように、専門性や独自性を明確に打ち出しましょう。

最新の医療機器やプライバシーに配慮した院内設計なども、受診の後押しになります。差別化のポイントは、ホームページや看板、院内の掲示など複数の媒体で一貫して伝えることが大切です。患者に「このクリニックならではの理由」が繰り返し届くことで、選ばれる確率が高まります。

(5)効果的な広告を運用する

広告は、目的とターゲットを明確にした上で運用することが大切です。
特定の疾患や治療への関心が高い患者を狙う場合はリスティング広告、地域に根差して広く認知を得たい場合は駅看板やチラシのポスティングなど、狙いに応じて複数の手段を使い分けましょう。

広告の内容も、自院の強みがわかりやすく伝わるよう工夫します。広告は出して終わりにせず、反応を見ながら改善することが成果につながります。どの広告から来院があったかを把握し、効果の高い媒体に予算を寄せていくと、費用対効果の向上が期待できるでしょう。

(6)クリニックの医療接遇を改善する

医療接遇とは、痛みや不安を抱える患者の気持ちに寄り添った応対のことです。接遇の改善は患者との信頼関係を築き、評判の向上につながります。
表情・あいさつ・言葉遣い・身だしなみ・態度の5原則を、医師を含むすべてのスタッフで共有することが大切です。

接遇の質を保つには、マニュアルの整備や定期的な研修が役立ちます。患者は診療内容だけでなく、受付や待合での対応も含めてクリニックの印象を判断するため、スタッフ全体で意識を共有しておくことが大切です。

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(7)高評価の口コミを獲得する

患者はクリニック選びでGoogleなどの口コミを重視する傾向があります。高評価の口コミは信頼性を高め、新規患者の関心を引きます。

待ち時間の短縮や医療サービスの質の向上などあらゆる面から患者満足度を高めた上で、診療後に前向きな反応が見られた患者に、「差し支えなければ、ご感想をお聞かせください」と一言添えて依頼すると良いでしょう。

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集患のコツとあわせて、口コミ対策医療接遇開業準備など、関連するテーマも押さえておくと取り組みやすくなります。気になるテーマの記事から、ぜひご覧ください。

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クリニックの集患・増患に関する注意点

クリニックの集患・増患における注意点や医療広告ガイドラインを解説するイメージ

集患を成功させるためには、具体的な施策だけでなく、医療広告ガイドラインの遵守が求められます。これは病院やクリニックの広告について、患者保護の観点から誤解や過度な期待を与えないよう定めたルールです。

虚偽広告、他院と比較して優良とする比較優良広告、「日本一」などの誇大広告、患者の体験談(口コミ)の掲載、治療前後の写真(ビフォーアフター)などは禁止されています。

2018年からはホームページやSNSも規制の対象です。悪質な違反と見なされると行政処分の対象となるため、広告・ホームページ・SNSのいずれも、表現を確認した上で運用しましょう。
併せて、厚生労働省の「医療広告ガイドラインに関するQ&A」も参考になります。
判断に迷う表現がある場合は、厚生労働省の事例解説書で類似のケースを確認したり、広告に詳しい専門家に相談したりすると安心です。

一方で、増患をめざす際は、広告や情報発信だけでなく、患者が継続して通院しやすい環境づくりも重要です。予約の取りやすさや受診後のフォロー体制の整備など、既存患者との関係性を維持する取り組みも併せて検討しましょう。

※出典:厚生労働省「医療広告ガイドライン」

まとめ

クリニックの集患・増患を成功に導く施策と実践ポイントをまとめたイメージ

この記事では、クリニックの集患・増患について、オンラインとオフラインの方法10選・実践ステップ・成功事例・注意点を解説しました。

クリニック経営は、新規患者を集める「集患」と、再診を促す「増患」の両輪で考えることが大切です。まずは診療圏とターゲットを把握し、自院に合う施策を優先順位に沿って絞り込み、効果を検証しながら改善を重ねていきましょう。

広告を行う際は、医療広告ガイドラインの遵守を忘れないようにしてください。
これらをバランス良く続けることで、クリニックの知名度や評判が高まり、安定した集患・増患につながるでしょう。

なお、本記事で紹介した施策を進める上で、専門サービスを活用するのも方法の一つです。医療ポータルサイト「ドクターズ・ファイル」では、クリニックの診療方針やドクターの診療に対する想い、人柄などを取材しています。

記事を通じて自院の魅力を患者に伝えるほか、医療職向けの求人掲載や転職支援による採用サポートも提供しています。集患・増患や採用に関する取り組みを強化したい場合は、併せて検討してみてください。(クリニック未来ラボ編集部)

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集患・増患をさらに進める「次の一歩」へ

今回紹介した集患・増患の施策と関連が深い、集客・口コミ・SEOの各テーマの記事を以下にまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

・病院・クリニックの集客(集患)施策7選!失敗する原因や注意点も解説!

・正しい口コミ対策で選ばれるクリニックに!悪評を減らし信頼を高める方法

・クリニックのSEOの基本と成功のポイントを徹底解説!

<執筆者プロフィール>
クリニック未来ラボ編集部
クリニック未来ラボは、開業医、開業をめざす勤務医・医学生に向けたクリニック経営支援メディアです。独自の視線で調査・研究し、より良い医院経営に役立つ情報として発信。「開業医白書」をはじめ、診療報酬改定や医師の働き方改革、医療従事者の転職動向など、医院経営に関する調査レポートも公開しています。

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